「思想史の対話」研究会
日本思想史学会主催 第九回「思想史の対話」研究会のお知らせ
題 目:「生と死をめぐる思想史」
日 時:2023年11月12日(日) 14:00-17:00【予定】
会 場:東北大学川内南キャンパス
申込み:不要
※ただし,通常の大会参加費がかかります。詳しくは大会開催案内をご覧ください。
趣旨
すべての人間にとって「死」が不可避であること,そのために古今東西,「死」とそれに対置される「生」とをめぐって様々な思想・文化が形づくられてきたことは,改めていうまでもない。そして,そうした「生と死」をめぐって歴史的に形成されてきた種々の思想・文化はこれまで,人文・社会諸科学の重要な研究対象の一つともなってきた。斯界においても,とりわけ死生観・来世観等に関する研究テーマで多数の成果をあげてきたことは,周知の通りだろう。
ではなぜ,そのような既にある分厚い研究蓄積を前にして,いま敢えて「生と死」の問題をとりあげるのか。それは,この問題が時間の経過とともにその都度,顧みられねばならない性質のものだと考えるからである。「生と死」は人間にとって普遍的な問題であるだけに,都度々々の「現在」の地点から定期的かつ具体的に再考される必要があろう。
そこで今次の研究会では,現在,若手研究者として活躍されている三名の提題者をお招きし,各々の知見に基づきながら,「生と死」をめぐる思想史について自由に論じていただく。災禍・戦争・人口問題等をしばしば意識せざるを得ない,二〇二〇年代「現在」の地点から眺めたとき,果たして「生と死」をめぐる思想史はどのようなものとして立ち現れてくるのだろうか。専門とする時代・分野を越えた若手研究者間の「対話」を通じて考えてみたい。
登壇者
- 大胡高輝(親鸞仏教センター研究員)
「親鸞における臨終来迎・再考――第十九願をめぐる思考から」
- 向静静(立命館大学助教)
「近世日本の疫病と『傷寒論』による治療」
- 韓梨恵(横浜創英大学非常勤講師)
「植民地朝鮮における墓地風水と救済思想」
司会
「思想史の対話」研究会運営委員